番外編
「エレニの旅」★★★★★
今年のマイベスト。
こんなに美しい映像は滅多に観られない。
エレニはギリシャのメタファー。ラストの彼女の叫びはムンクの絵を想起させる。
「皇帝ペンギン」★★★
NHKが毎月曜、20時から放映する自然番組で、同じようなドキュを観ていたので、あまり感激しなかった。第一に声の演技が気になる。
余談だが、7月に水族館で皇帝ペンギン室をゆっくり観賞。こちらは実物なので、半日眺めていても飽きなかった。
「ほほえみに出会う街角」★★★★
ソフィア・ローレンの息子の作品と聞くが、テーマである”母の不在”を掘り下げていて秀逸。
「チャーリーとチョコレート工場」★★★★
ブラックユーモア満載で、父に対するトラウマが下敷きになっているのも納得。すっかりティム・バートンのファンになってしまった。
最近、彼の初期の作品「ピーウイーの大冒険」をCSで観賞。笑い転げながらも、鋭い社会風刺が印象に残った。
「シンデレラマン」★★★★
主人公のいわゆる家父長らしさと妻の献身ぶりが、現代では郷愁を込めて称えられるところに、ちょっと怖さを感じる。あの時代は、どの夫も家族を守るために命をかけた。妻もそうしなければ、生きられなかった。
だから、彼を過剰に英雄視するのはどうかと思う。庶民のモデルの一つにすぎないのでは?
「輝ける青春」★★★★
6時間、まったく飽きずに興味深く楽しむことが出来た。イタリアの現代史と家族の歴史が上手くリンクしていて、「エレニの旅」的な要素、つまり主人公の兄弟がイタリアそのものを表していたからだ。