2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

フラガール

冒頭、斜めの構図が提示される。 少女が2人、将来への不安を語り、ボタ山から斜めに滑り降りる。 集会所の「一山一家」の額が傾き、炭坑が斜陽産業であることが分かる。 窓、戸、カメラのファインダーなどから、のぞき込むシーンが多用される。 本作は、場…

グエムル 漢江の怪物

ミスリードに次ぐミスリードで、脱中心化を図る手法。大いに政治的メッセージを感じる秀作だが、フェミニズムの視点からも読み解くことができる。 本作の登場人物はすべて、母が不在だ。グエムル(怪物)は、不在の母=女性性のメタファーである。 グエムル …

・ 日本映画ベスト3 「 ヨコハマメリー」 白塗りの顔とユニークな衣装で飾られた、彼女の人生の空白の部分を想像しながら観ていた。 観客それぞれに、シナリオを作る快楽を与えてくれる希有な作品。 「ゆれる」 人間関係のありようをカインとアベルの物語に…